一人twitterは一人ブレストに最適だった件

ちょっと前に、誰もフォローしてないされてない、プロテクトにした一人用twitterアカウントを作りました。あまり深くは考えてはいなかったのですが、一人で使う場合どのような使い方が考えられるのだろうという興味本位で始めてみました。今のところ用途としては以下のような感じです。

  • 公共の場でははばかられるような心の叫びを書く。愚痴とかポエムとかあああああーとか。
  • ちょっとしたことのメモ用
  • フラッシュアイデアを書き散らす、一人ブレスト用



一番目の愚痴やポエムや叫び。この用途が大きいのかなぁと始めた当初は思っていたのですが、さていざ誰もいないtwitter空間で、愚痴ってみた、叫んでみた。が…


すげぇむなしい…


ビックリした。何この空しさ。イヤ、もう慣れましたが…。最初に感じたこの虚無感ときたらもうエライものでした。何か真っ白い壁の何もないだだっぴろい四角い部屋で一人ボソボソとつぶやいてる感じ。自分のつぶやいた声がこだまして脳内で聞こえてきましたもん。普段たくさんの方が居るストリームの中でつぶやいているから余計に感じるのかもしれませんが、インターフェイスの呼び起こす情緒性はスゴイなと感じました。
というわけで、あんまり余程のことがない限りは一人twitterで愚痴ったりとか叫んだりとかしなくなったわけですが、代わりにちょっとした思いつきのメモなどに使うようになり、そこから発展して一人で自問自答しながらアイデアをだんだんと熟成させる「一人ブレスト」に使ってみることにしました。


コレが、いいのよ。ホント。


私は普段Webデザイナーや、もしくはアートディレクターのようなコンセプトメイキングっぽい仕事を主な生業としてるのですが、仕事をするときに、主に最初は思いついたキーワードや思いつきのフラッシュアイデアを紙にどんどん書き散らし、それらのキーワードを繋げたり消したりしながら徐々に成文化し、次にwikiテキストエディタなどでそれを構造化していき、最後はパワーポイントやデザインに落とし込む…という手法を取っています。(やってること自体はマインドマップに似ているのかもしれませんが、個人的にあれはあまり向いていませんでした。)
その最初の、紙へのキーワード書き散らしとtwitterにアイデアを書き散らしていく行為が感覚的にはすごく似ています。自問自答形式で、イヤそれはないんじゃないか?こうは考えられないか?とどんどん自分自身に問いかけていくと面白いように次から次へと展開されたアイデアが浮かんできて、基本路線がいつのまにかできあがっている…こ、これはスゴイ!さらに紙に書き散らすのとは違って、時系列でキレイにログが残るので、その考えに至った経緯なども後で思い出しやすいのです。で、それを見ながらさらにそれをブラッシュアップしたアイデアが浮かんだりする。その後、書き散らしたtwitterのログを見ながら、テキストエディタパワポで整理したりすると、構造化された企画書やデザインの骨子がかなりスピーディーに出来上がる。
感動したので、公開したアカウントの方でこれを伝えてみたら、何人か同じようなことをしてる方がいらっしゃいました。すごい。一人twitterすごい!


Twitterをはじめると2週間でブログの更新が止まる理由 そしてはじまる(かもしれない)総表現社会

Twitterは自分の思考を構造化する必要はない。140文字は、構造化するには短すぎる。だから、何も考えずに投稿に至る。

こちらのエントリ(とても面白かったです!)にこう書いてありましたが、確かに「構造化が不可能な140文字」という特性が、思いつきやフラッシュアイデアを否定しないでどんどん出し合うブレストという行為ととても親和性が高いのかもしれません。インターフェイスの力ってすごいな。


他にも一人twitterをやっている方のエントリ。
ところてん - 日記/2009年04月15日/一人Twitterを作った

一人Twitterでは、「おもしれー」とか「なんだこれ」とか「バグ出たwww」っていうようなことを書き込んでいる。
こうすることで、その瞬間瞬間の感情を記録することが出来る。
すると、これが記憶を引き出すためのメタ情報となって、
あとから見返したときに、何をおもってそれを書いていたのかっていうのがありありと思い出せる。

この方は主に感情のログとして使っているようです。なるほど、なかなか文書化できないそのときのコンテクストまで一緒に記録してくれるから、記憶を呼び起こしやすいのか。この使い方も面白いですね。やってみたい…。


何か他にも変なtwitterの使い方を開拓してみたいなぁ。最近twitterのアイコンをスズメにしたのですが、スズメの気持ちになってつぶやくのがえらく楽しく、危うくスズメに乗っ取られそうになったので、ネットスズメ(ネスズメ)としてスズメアカウントを別に作ることをマジメに考えたのですが、そんな暇があったら仕事しろよという内なる声も聞こえてきたのでとりあえず自粛しました。自分以外のペルソナになりきってtweetするのは楽しそう。


こうやって、twitterの負荷をどんどん無駄に上げていくのですね…エヴァン・ウィリアムズさん、ビズ・ストーンさんごめんなさい。