弾丸レーシック体験記

昨日、銀座の「品川近視クリニック」さんというレーシック専門の大きな病院でレーシックの手術を受けてきました。銀座なのに品川って紛らわしい名前ですが、もともと品川にあったんでしょうね。繁盛するとともに一等地に移動していったのでしょうか、今では有楽町の駅前ビルを3フロアまるごと専有しています。視力検査のアレがダーツの如くズラっと並んだ検査室だけでも圧巻です。儲かっているんだろうなぁ。

レーシック、前々から気になってはいたのですが、実は、手術受けようと思い立ったのが先週の土曜日、決意して申し込んだのが日曜日、昨日は木曜日ということで、思いついてから5日後にはもう視力がよくなっているなんて、ちょっと感動ですね。すごいよね、現代医学。

お財布に合わせてプランが選べる

一口にレーシックといっても色々あるようで、お財布にあわせてレベルの違ったプランが選べるようになってます。(クリニックの公式サイトに料金等の一覧があります)
基本的には、値段が高ければ高いほど、執刀してくれる先生が経験豊富で、最新鋭のマシンを使ったオペになるようです。
レーシックの手術は大きく分けて2ステップあります。

  • まずは角膜の表面に丸く切り込みを入れて「フラップ」という開閉できるフタを作ります。
  • 次に、そのフラップをあけて、レーザー照射で角膜を削る。

これで完了。

この2ステップに使われるそれぞれのマシーン性能の組み合わせで、お値段が変わってきます。
最新のレーザーの機械「アマリス」は、なんと6次元でレーザー照射中の目の動きを追ってくれて、手術中に怖くて眼球動かしちゃうようなビビりさんでもズレなく角膜を精確にカットできるそうです。6次元といっても時空を超える眼球みたいな話ではなく、6つの方向の目の動きに対応して追尾してくれる、との事でした。ああ、びっくりした。

私と同時に手術や検査をした人はほとんど、この「アマリス」を使った高価な上位2プランを選んでいたようですが、私は予算の不足から悲しいかな「中の下」プランが限界でした。フラップもレーザーもひとつ型落ちのもの。6次元に対してこっちは3次元でしか目の動きを追ってくれません。いいもん、今流行りの3Dだもん。
いや、型落ちと言っても、何年か前には最新鋭だったはずで、さらに、アラウンドサーティーシニアの私は、まぁあと10数年もすれば「老眼」というアナザープロブレムにぶち当たるわけで(最近は老眼用レーシックもあるらしいよ!)、そして10年20年も経てばまた凄いテクノロジーがおそらく実用化してるはずなわけで…要は10年もてば元は取れるんですよ!多分。
ちなみに、手術中や検査時に何度か、点呼とともに各自の選択プランを読み上げられるので、そのたびにちょっとした「下民」感覚を味わうことになります。
あと、私は乱視が強いので、一番安い「下の下」のプランは受けられませんでした。
乱視が強いと、レーザー照射時間が長くなるので、できるだけ高いプランをとお医者様にも何度か薦められ、いかに高いプランが素晴らしいかというDVDも観ましたが、いや、いかんせん金がない何とか初志貫徹しました。
基本的にはまぁどのプランを選んでもだいたい同じくらい目はよくなるけど、手術中と手術後の精神的・肉体的な負担は高いプランの方が軽い…という感じで目が良くなれば結果的にいいじゃんいいじゃん…と、安いプランを選んだ自分を正当化したいがために私が勝手に思いたいだけなので、詳しくは公式サイト等でご確認下さい。

フラップ。これが一番怖かった…

さて、前置きが長くなりましたが手術の話。
まずは、角膜に開け閉めできるフタ「フラップ」を作るために目の表面に丸い切り込みを入れます…ヒィ。。
まず目に点眼麻酔をして、寝台に寝ます。
片目に、目を閉じないようにするものをつけられ(目のまわりにはめこむ感じ)た後、寝台がウィーンと動いて大きなマシーンの下に顔がセッティングされます。
「これから暗く見えなくなりますが、皆さんそうなんで大丈夫ですよ」という先生の声の後、さらに何かを目にはめられると、本当に何も見えなくなります。
「動かないで、片方の目で正面見てて」という声とともに、見えなくなった方の目にマシーンが迫り、何かが片目に押し付けられる感じの重みと、「プチッ」みたいなかすかな音が…。
「ハイ!いま死んだ!俺の目今死んだよ!」
痛くはない。痛くはないけどすげえ怖いよ帰りたいよもう。この時だけは来たことを本気で後悔してました。。
「あと15秒です」ええ!あと15秒もあんの!
この間おそらく片目で30秒くらいですかね。一分なかったと思う。最新のマシーンならもっと短いかもしれません。
これを両目やる。
終わったときにはごっそり精気を削られ、体はガチガチ、声ものすごく小さくなってました(ビビり過ぎ)。
全工程の中で一番コレが怖かったです。まぁ怖いだけで痛くないし、これが終わったら後のレーザー照射はそんなに怖くないです。あと、多分私は人よりメンタル面が弱い方だと思うので普通の人はもうちょっと大丈夫かも。ここまで言っておいてなんですが、あまり気にしないで下さい。

レーザー照射。何かの焼ける匂いがする…

さて、フラップを作ったあとも目は見えるんですが、少し白っぽく見えます。確実に何かわしの目に異変が起きてもう取り返しのつかない状態であることを実感します。その状態で15分ほど待った後、次はレーザーで角膜を削ります。
マシーンの下に寝て、同じように目を閉じない装置をつけた後、先生が目のフラップをおそらくピンセットか何かでめくると、視界がぼやけて水の中で目を開けてるような感じになります。
「真ん中の緑の光見てて下さいね。動かないで」と言われ、レーザー照射がはじまると、目の前に色んな色の光が飛び交い(結構キレイです)、そしてタンパク質の焼ける匂いがします。あぁ今、目焼いてんのか…とちょっと怖くなる。
この間おそらく15秒から20秒でしょうか。私は乱視が強いので時間が長いらしいですが、人によってはもっと短く、最新のマシーンなら最短3秒らしいです。
これを片目ずつやって、さっき開けたフラップを閉じてもらうと…
目の前のマシーンの詳細が!
その後ろの天井が!
あ、明らかに!!

ものすごい見えてる!!!

興奮のあまり、まだマシーンが顔の上にあるのに起きあがろうとしてしまい、先生にちょっとしかられました。すいません…

これで手術完了。検査や休憩を除いた手術自体は通して3〜40分ほどかと思います。
この後、薄暗い部屋で30分ほど目を閉じて休憩するんですが、明らかに上がった視力をいち早く試したいのでじっとしてるの辛い!目とか閉じてられないですね。だからよけい後で痛くなったのかも……。

最後色々説明を受けて、目を保護するためのオシャレなサングラス(写真)や目薬をもらって帰ります。

この時の締めの看護士さん(助手さん?)と、手術始まる前のガチガチに緊張してる時に案内してくれた看護士さん(助手さん?)がとてもかわいかったです。このホスピタリティ溢れるキャスティングもさすがだなぁと思いました。

手術後当日

やや、視界はかすんだりぼやけたりしてるものの、世界が段違いにシャープになってるのに浮かれて、イルミネーションに彩られた銀座を寄り道してしまいましたが、早く帰った方がいいですマジで。
とにかく目をちょっとでも乾燥させるとズキズキ痛くなるので、こまめに目薬をさすべし。さすべし。さしすぎなくらいさしていいんじゃないでしょうか。自分の角膜は自分で守らねば、誰も守ってはくれないのです。
寝るときは無意識に擦ったりしないようにこのような眼帯をつけます。

猟奇的な怪しさ満点なせいか飼い犬にも激しく吠えられてちょっと傷つきました。

激しく降参する犬。吠えすぎてむせてたしw

手術日翌日

レーシック経験者いわく、手術を受けた翌日目覚めた時の感動が一番凄いらしい。「うわ!天井の模様が見える!!」みたいな。
わくわくして寝についたもののわくわくしすぎて眠れず翌日検診を1時間遅刻しました。すみませんでした。
いやあ、人間の目って、こんなによく見えるもんなんですね。遠くばかり見すぎて何度か人にぶつかりました。すみませんでした。
今日はPCの前で普通に仕事してたけど、思ったほど苦痛ではないですね。視力に慣れてないので、ちょっと意識して近いものにピントを合わせる感じの瞬間がたびたびあるという感じ。痛みや乾燥も、翌日以降は殆ど気にならないです。当日だけですね。ちょっと辛いの。
翌日検診で視力はかってもらったら、右目1.2、左目1.5でした。こんなに見えたことは人生初めてです。
さっきも月夜がきれいでずっと見ていました。雲の細かいディティールまでくっきり見える。あぁ、世界ってこんなにも透明感にあふれていたんだなぁ。わしはこの世の大切な何かを、ずっと見過ごしていたのかもしれないね…。

そんなわけで、おすすめです。レーシック。
なお、お友達を紹介すると私のもとにネズミ算式にコミッションがチャリンチャリンするというステキな割引クーポンを頂いてきたので、その気になった方はぜひTwitterなどでご一報頂けると幸いです。グヘヘ。